Googleスプレッドシート/Excelで学ぶ
高校情報I×数学×探求授業・大学入試対策のための
中高生からのデータサイエンス
著者 | 名塩 隆史 |
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判型 | B5判、212頁 |
ISBN | 978-4-87783-610-8 |
価格 | 本体2,800円 |
発行日 | 2024年3月20日(初版第1刷発行) |
備考 | ダウンロードサービス:学習に使えるサンプルファイル |
本書について
本書は、中学高校の数学科・情報科・探究授業のカリキュラムに基づいて書き下ろした、理論と実践の両軸に重きを置いた統計分析法の入門書で、著者の勤務校の数学I・情報I・理数探究の授業用教材として活用しています。Googleスプレッドシートでの実装例を中心に取りあげていますが、Excelでもほぼ同様、唯一異なるグラフの描画についてはExcelでの出力法も記載しています。
基本的な統計概念(四分位数、標準偏差、相関係数、回帰直線、正規分布など)、オートフィルや関数入力などの表計算スキルの基礎に始まり、数百~数千件からなる購買データやe-Stat等の社会統計データ、各種シミュレーションを題材とする10数個の分析の実践例を追体験することで、統計分析の手法についての習熟を目指します。
さらに大学入学共通テストを意識した、基本事項の確認問題、自作の定期試験問題(データ分析の読解問題)も実装例つきで随所に掲載しています。
本書で用いるサンプルデータと分析例については、Excelファイル形式でサポートサイトに用意していますので、ご利用ください。
目次
- 第1章 データサイエンスで必要な「数の感覚」
- 1.1 数学とデータサイエンスの違い・共通点
- 1.2 フェルミ推定
- 第2章 表計算の基礎
- 2.0 Google スプレッドシートのファイルを作る
- 2.1 セル入力とオートフィル
- 2.2 セルでの数値計算
- 2.3 セル参照を利用した数値計算(オートフィル・最重要)
- 2.4 絶対参照($マークの活用・最重要)
- 2.5 関数の利用
- 2.6 ファイルの読み込みとコピー
- 2.7 表の体裁とデータのコピー
- 2.8 データのソート(並べ替え)
- 2.9 グラフの描画
- 2.10 基本の確認問題(重要・最低限のスキルとして必須)
- 2.11 IF文(条件分岐)と論理関数
- 第3章 データ分析の基礎理論
- 3.1 度数分布・ヒストグラム
- 3.2 平均値・中央値・四分位数・箱ひげ図
- 3.3 分散・標準偏差
- 3.4 散布図・相関係数
- 3.5 回帰直線(≒AIの基本原理)
- 3.6 データ分析の読解演習
- 3.7 基本の確認問題(重要・基本概念の復習)
- 第4章 表計算によるデータ分析の基礎I
- 4.1 分散・標準偏差・相関係数の計算(定義に基づく)
- 4.2 度数分布表とヒストグラム
- 4.3 四分位数と箱ひげ図
- 4.4 散布図と相関分析・回帰分析(関数を利用)
- 4.5 試験の成績データを用いた実践演習
- 第5章 データ分析の実践演習I
- 5.1 購買データの分析1(グラフの使い分け)
- 5.2 購買データの分析2(散布図・相関分析)
- 5.3 基本の確認問題・社会統計分析1
- 第6章 表計算によるデータ分析の基礎II
- 6.1 データベースの整理
- 6.2 数理モデルとシミュレーション
- 6.3 乱数によるシミュレーションと正規分布(数学B確率統計と関連)
- 6.4 データの標準化とばらつき具合の比較
- 第7章 データ分析の実践演習II
- 7.1 購買データの分析3(データベースの整理・クロス集計)
- 7.2 購買データの分析4(時系列データ・移動平均法)
- 7.3 社会統計分析2(正規分布・標準偏差の計算)
- 7.4 社会統計分析3(指数分布と片対数グラフ)
- 7.5 購買のシミュレーション1(自販機の硬貨枚数)
- 7.6 購買のシミュレーション2(待ち行列)
- 7.7 感染症のシミュレーション
- 7.8 統計地図の作成(jSTAT MAPの利用・概要のみ)
- 7.9 基本の確認問題1(データベースの整理)
- 7.10 基本の確認問題2・社会統計分析4(標準化)
- 第8章 数学による統計理論の補足
- 8.1 相関係数の値の範囲の導出
- 8.2 QUARTILE関数での四分位数の定義
- 8.3 正規分布のグラフの形状
- 8.4 (平均)±(標準偏差)に含まれるデータ数の研究
- 8.5 確率分布の統計量・二項分布の理論
- 8.6 単位変換・標準化に伴う分散・相関係数の変化
- 8.7 微分・積分の近似値計算
- 8.8 最小2乗法による回帰直線の式の導出