LaTeX はじめの一歩
Windows 11/10 対応
著者 | 土屋 勝 |
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判型 | B5変型、292頁 |
ISBN | 978-4-87783-535-4 |
価格 | 本体 3,000円 |
発行日 | 2022年10月20日(初版第1刷) |
本書について
LaTeXはたいへん多機能なソフトであり、詳しく解説しようとするとどうしてもページ数が増えてしまいます。書店に並んでいるLaTeXの解説書には500ページを越える大作も珍しくありません。リファレンスとしては、1冊で全機能が紹介されている方がうれしいのですが、あまりに分厚い本は手に取るところから勇気が要ります。
そこで本書は、学生がLaTeXを使って日本語でのレポートや論文を執筆する上で基本的に必要だと思われる項目に絞って、コンパクトにまとめた分かりやすい入門書を目指して執筆されました。
旧版にあたる『LaTeXはじめの一歩 Windows 10/8/7対応』の出版から5年が経過し、旧来のpLaTeXに代わってLuaLaTeXなどの利用が広がりつつあるなかで、どちらでも使えるような内容になっています。また、プレゼン用スライド作成のための「Beamer」やグラフィックス描画のための「TiKZ」など、需要が高いと思われるパッケージについても取り上げました。
目次
- 第1章 LaTeXとは
- 1.1 TeXの誕生
- 1.2 TeXの発展
- 1.3 LaTeXの得意なこと,不得意なこと
- 1.4 LaTeXと英文組版
- 1.5 TeXと日本語
- 1.6 TeXLive
- 1.7 LaTeXの仕組み
- 1.8 LaTeXのプログラム
- 第2章 LaTeXをインストールする
- 2.1 TeXLiveをインストールする
- 2.2 TeXLiveのインストーラ
- 2.3 PDFビュワーをインストールする
- 2.4 環境変数を設定する
- 2.5 拡張子を表示する
- 第3章 LaTeXを使ってみよう
- 3.1 TeXworksを起動する
- 3.2 本文を入力する
- 3.3 TeXworksの機能
- 3.4 コマンドプロンプトで操作する
- 3.5 エラーが表示されたら
- 3.6 TeX用のエディタとは
- 3.7 オンライン上のLaTeX 処理系を使う
- 第4章 LaTeXの基礎
- 4.1 LaTeXのきまりごと
- 4.2 LaTeXの処理系
- 4.3 ソースファイルを作る
- 4.4 ソースファイルの構造
- 4.5 ドキュメントクラス
- 4.6 クラスファイル
- 4.7 パッケージファイル
- 4.8 パッケージファイルのインストール先
- 4.9 本文に使えない文字
- 4.10 アルファベットや記号をそのまま表示する
- 4.11 lstlisting環境でソースコードを表示する
- 4.12 改行と空白
- 4.13 文字のサイズを指定する
- 4.14 長さの単位
- 4.15 太字や斜体にする
- 4.16 右寄せ,中央揃え,左寄せ
- 4.17 強制的に改ページするには
- 4.18 タイトルと概要を付ける
- 第5章 表作成
- 5.1 表組みを作る
- 5.2 table環境
- 5.3 罫線のない表を作る
- 5.4 罫線を引く
- 5.5 部分的に横罫線を引くには
- 5.6 複数のセルを一つにまとめる
- 5.7 縦列をまとめるには
- 5.8 列の幅を指定する
- 5.9 表の高さを指定する
- 5.10 部分的にレイアウトを変更する
- 5.11 セルに網掛けする
- 5.12 タブ揃え
- 5.13 複数ページにわたる表
- 第6章 数式を記述する
- 6.1 TeXは最強の数式記述言語
- 6.2 数式表現を拡張するAMS-LaTeX
- 6.3 行中数式と別行立て数式
- 6.4 数式モードで使える文字
- 6.5 数式モードでの空白
- 6.6 分数の書き方
- 6.7 添え字
- 6.8 ルート記号の書き方
- 6.9 積分記号の書き方
- 6.10 数式に番号を付けるには
- 6.11 複数行にわたる数式の書き方
- 6.12 行列の書き方
- 6.13 行列中の縦横線
- 6.14 行列要素の省略
- 6.15 amsmathによる行列
- 6.16 ギリシア文字
- 6.17 筆記体・髭文字・黒板太文字
- 6.18 さまざまな数学記号
- 第7章 図や画像を扱う
- 7.1 画像を挿入するには
- 7.2 ビットマップとベクター
- 7.3 RGBとCMYK
- 7.4 画像ファイルフォーマットの特徴
- 7.5 写真データの解像度
- 7.6 graphicxパッケージの宣言
- 7.7 画像ファイルのサイズ情報
- 7.8 dvipdfmxを使う
- 7.9 画像を回転させるには
- 7.10 画像のトリミング
- 7.11 画像に文字を重ねるには
- 7.12 画像の位置を指定する
- 7.13 画像にキャプションと画像番号を付けるには
- 7.14 複数の画像を横に並べるには
- 7.15 他のアプリケーションから画像を貼り込む
- 7.16 SVG画像を取り込む
- 第8章 目次,索引,参考文献リストを作る
- 8.1 目次を作るには
- 8.2 番号のない見出しを出すには
- 8.3 目次のタイトルを変えるには
- 8.4 目次のデザインを変えるには
- 8.5 索引を作るには
- 8.6 索引項目で使えない記号
- 8.7 索引の体裁を変える
- 8.8 入れ子になった索引
- 8.9 他の項目を参照する索引
- 8.10 参照
- 8.11 参考文献リストを作るには
- 第9章 縦組
- 9.1 日本語を縦組にする
- 9.2 数字を横に寝かす連数字
- 9.3 漢文の返り点
- 第10章 より複雑な文書を作る
- 10.1 文字や図の位置を微調整するには
- 10.2 行間隔を調節するには
- 10.3 1行の文字数を調節するには
- 10.4 段組にするには
- 10.5 ページ番号を変更するには
- 10.6 文字に色を付けるには
- 10.7 複数ソースファイルをまとめるには
- 第11章 マクロ
- 11.1 マクロ
- 11.2 引数を取るマクロ
- 11.3 マクロを定義しなおす
- 11.4 既存のマクロを再利用する
- 11.5 環境を定義する
- 11.6 制御をするマクロ
- 11.7 マクロ集を作る
- 第12章 フォントを使う
- 12.1 コンピューターと漢字
- 12.2 JIS・シフトJIS・EUC
- 12.3 Unicodeへ
- 12.4 Type1フォントとTrueType フォント
- 12.5 Adobe-Japanグリフセット
- 12.6 LaTeXでフォントを指定する
- 12.7 新しいフォントメトリック
- 12.8 otfパッケージ
- 第13章 ページレイアウト
- 13.1 標準的なスタイル
- 13.2 LaTeXのページレイアウト
- 13.3 パラメータを見るには
- 13.4 パラメータを変更するには
- 13.5 行送りを変更するには196
- 13.6 文書全体の行送りを指定するには
- 13.7 文字の間隔を指定するには
- 13.8 クラスファイルとレイアウトの定義
- 13.9 LuaLaTeX 用ltjsclasses
- 13.10 汎用 jlreq
- 13.11 ノンブルと柱
- 13.12 ページスタイルを指定するには
- 13.13 柱の内容を定義するには
- 13.14 ノンブルの表示を変えるには
- 13.15 ページ番号を強制的に変えるには
- 第14章 PDFファイルを作る
- 14.1 共通文書交換フォーマットPDF
- 14.2 PDFファイルを作るには
- 14.3 TeXWorksを使う
- 14.4 dvipdfmxを使う
- 14.5 ptex2pdfを使う
- 14.6 luaLaTeXを使う
- 14.7 フォントを埋め込む
- 14.8 フォント埋め込みと著作権
- 14.9 kanji-config-updmapを使う
- 14.10 pxchfonパッケージを使う
- 第15章 プレゼンテーション用スライドを作る
- 15.1 Beamer でプレゼンテーション用スライドを作る
- 15.2 テーマを選ぶ
- 15.3 Beamerのオプション
- 15.4 定理,定義,証明などを表示する
- 15.5 block環境を使う
- 15.6 2段組にする
- 15.7 pauseで簡易アニメーション
- 第16章 TikZで図を描く
- 16.1 TikZで図を描く
- 16.2 直線を描く
- 16.3 多角形を描く
- 16.4 円を描く
- 16.5 複数の図を重ねる
- 16.6 繰り返しを自動化する
- 16.7 関数を使う
- 16.8 領域を塗りつぶす
- 16.9 折れ線グラフ・棒グラフを描く
- 16.10 円グラフを描く
- 16.11 電子回路図を描く
- 第17章 フィルターで用字・用語を統一する
- 17.1 文書の信頼性を落とす表記ゆれ
- 17.2 さまざまな文字列置換ができる「正規表現」
- 17.3 ひらがな,カタカナ,漢字はどう指定する
- 17.4 マッチした文字列を保存し,再利用するキャプチャ
- 17.5 Windows用日本語Onigsedをインストールする
- 17.6 日本語コードを統一する
- 17.7 nkfで文字コードを統一する
- 17.8 バッチファイルで文字コード変換〜用字用語統一
- 付録A LaTeXの情報源
- A.1 LaTeXに関する参考図書
- A.2 インターネットでの情報源
- A.3 texdocでマニュアルを読む