GraphPad Prism 7による
生物統計学入門
著者 | 平松 正行 |
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判型 | B5判、336頁 |
ISBN | 978-4-87783-502-6 |
価格 | 本体 4,800円 |
発行日 | 2018年6月20日(初版 第1刷) |
備考 | ダウンロードサービス:学習に使えるサンプルファイル |
本書について
本書は、好評既刊『GraphPad Prism 5による生物統計学入門』の改訂版です。解説対象ソフトウェアの最新版であるバージョン7(2018年6月現在)に対応しています。
GraphPad Prismは、医療・生物統計学、それら研究に用いる種々の線形・非線形解析とその曲線への適合、および科学的グラフ作成のためのツールが網羅された、非常に洗練されたソフトウェアです。また、パワーポイントなど汎用のプレゼンテーションソフトに簡単に移行でき、データの解析、グラフ化、さらにプレゼンテーション資料作成までを、このソフトのみで行うことができます。実際の作業に即しては、
- データ入力、解析結果、グラフ、レイアウト、メモがすべて連動し自動更新され、1つのプロジェクトファイルにまとめて保存されるため、実験データの追加や訂正のたびにグラフなどを作成しなおす必要がなく、分かりやすく管理できる。
- 解析手法を変更すると、解析結果やグラフ等が自動更新され、新たなグラフ等を別シートで作成できる。
- ボタンをクリックするだけで、種々のデータ解析が簡単に行える。
- ページレイアウトでは、複数のグラフ、テキスト、図、インポート画像を組み合わせて1枚の要約を作成でき、プレゼンテーション資料を作成できる。
といった特徴があります。
本書では、まず、統計ソフトを間違って使用しないために統計に関する最低限の事項を説明し、次に統計ソフトの使い方について解説をしていきます。
目次
- 第1章 間違った統計手法を使わないために
- 1.1 統計解析の目的は?
- 1.2 最低限の用語の解説
- 1.3 データのビジュアル化
- 1.4 フローチャートを用いた統計手法の選択
- 1.5 「統計学的に有意」とは?
- 1.6 データの正規性はなぜ重要なのか?
- 1.7 ポストホック検定(Post-hoc test)とは?
- 1.8 データの代表値としての平均値と中央値の使い分けは?
- 1.9 外れ値はどのように取り扱えば良いか?
- 1.10 標準偏差と標準誤差の違い
- 1.11 両側検定と片側検定の違い
- 1.12 95 %信頼区間とは?
- 1.13 ガウス分布
- 第2章 GraphPad Prism 7クイックツアー
- ステップ1 GraphPad Prismを起動する
- ステップ2 新しいプロジェクトの作成
- ステップ3 サンプルデータを参考に、データを入力する
- ステップ4 グラフを作成する
- ステップ5 非線形回帰(nonlinear regression)を行い、曲線を求める
- ステップ6 分析結果の表示
- ステップ7 グラフのカスタマイズ
- ステップ8 転送、エクスポートと印刷
- ステップ9 グラフの複製(クローニング、Cloning)
- ステップ10 グラフの編集
- ステップ11 グラフのレイアウト機能
- ステップ12 自動リンク機能と更新機能
- ステップ13 ノート追加機能、他、便利な機能
- 第3章 パラメトリック検定
- 3.1 母集団の平均値との比較:One Sample t-test
- 3.2 対応のない2群の比較:Unpaired t-test(Student’s t-test)
- 3.3 対応のない2群の比較(分散が等しくない場合のWelchの補正):Unpaired t-test with Welch’s correction
- 3.4 対応のある2群の比較:Paired t-test
- 3.5 独立した3群以上の比較:One-way Factorial ANOVA and Multiple Comparison tests
- 3.6 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 — 繰り返しのない場合:Two-way ANOVA
- 3.7 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 — 繰り返しのある場合
- 3.8 反復測定 — 分散分析法:Two-way Repeated measure ANOVA
- 3.9 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 — 多重比較:Two-way Factorial ANOVA with post-hoc test
- 3.10 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 — 交互作用のある場合:Two-way Factorial ANOVA、interaction
- 3.11 3つのカテゴリー変数で分類される多群の比較:Three-way Factorial ANOVA
- 第4章 ノンパラメトリック検定
- 4.1 独立した2群の比較:Mann-Whitney U-test
- 4.2 独立した3群以上の比較:Kruskal-Wallis test with post-hoc test
- 4.3 対応のある2群の比較:Wilcoxon signed rank test
- 4.4 対応のある3群以上の比較:Friedman test with post-hoc test
- 第5章 相関関係の検定
- 5.1 ピアソンの相関係数:Pearson’s correlation coefficient
- 5.2 スピアマンの順位相関係数:Spearman’s correlation coefficient by rank
- 第6章 2変数間の回帰
- 6.1 単純直線回帰:Linear regression
- 6.2 非線形回帰とその検定:Non-linear regression
- 第7章 カテゴリーデータの検定
- 7.1 2×2分割表とχ2(カイ2乗)検定:Chi-square test
- 7.2 Fisherの直接確率法とYatesの補正
- 7.3 l×m分割表におけるχ2(カイ2乗)検定:Chi-square test
- 第8章 生存分析:Survival analysis
- 8.1 カプラン・マイヤー法:Kaplan-Meier法
- 8.2 ログ・ランク法:Log-rank(Mantel-Cox)法
- 第9章 曲線回帰のための非線形回帰の利用
- 9.1 受容体結合実験
- 9.2 非線形回帰を用いた標準曲線からの未知濃度の計算:タンパク定量およびEIAキットによる定量
- 9.3 2-コンパートメントモデル:Two phase exponential decay
- 9.4 非線形解析のための多彩な計算ツール