法文書作成のための
Microsoft Word 2016
- 著者 高田 靖也
- 監修 小路 健太郎
- 判型 B5変型、208頁
- 本体価格 2,600円
- ISBN 978-4-87783-415-9
2017年2月10日 初版第1刷発行
本書について
日々大量の法文書の起案や編集にあたる法律実務家にとっては、法文書を作成する過程で使用するワープロソフトを上手に扱えるということは、単に時間的な効率の面からだけでなく、ストレスフリーな業務遂行をする上では、軽視できない事項なのではないでしょうか。文書作成のためのワープロソフトの操作という技術的な作業と、法文書作成のためのロジックの組み立てという知的生産活動が、実際には並行して行われているという現実を考えると、ワープロソフトの操作上の問題によって思考が阻害され、時間的なロスも生じるという事態は、解決しておくべき課題の一つといえます。また、法律事務所の職員にとっても、ワープロソフトへの理解を深めることにより、弁護士からの修正依頼に対するレスポンスを向上させ、業務全体の処理能力の向上を図ることが可能となります。
本書は、今後各事務所で導入が進むと考えられるMicrosoft Word 2016を対象として、法律実務に必要となる機能に焦点を置き、Wordに慣れ親しんだユーザーはもちろん、初学者にとってもできるだけ分かりやすく解説できるよう努めたつもりです。また、実務には携わっていないものの、日々多くの課題を抱える法科大学院生にとっても、本書は大いに有用ではないかと考えています。本書にひととおり目を通していただき、文書作成業務の効率向上につながるような発見をしていただければ幸いです。
目 次
- 第1章 法文書作成の際の留意点
- 1.1 効率的な文書作成
- 1.2 厳密な書式設定
- 1.3 正確な文書校正
- 1.4 円滑な共同作業
- 1.5 堅牢なセキュリティ
- 第2章 Word 2016使用のための準備
- 2.1 Word 2016の画面構成
- 2.2 Word 2016の操作ツール
- 2.3 画面表示の変更
- 2.4 デフォルトフォントの変更
- 第3章 Word 2016の基本機能
- 3.1 文字列の選択
- 3.2 書式のコピーと貼り付け
- 3.3 文字列の置換
- 3.4 文字カウント
- 3.5 句読点の設定
- 第4章 法文書作成のための文字の設定
- 4.1 フォントの選択
- 4.2 文字の装飾
- 4.3 均等割り付け
- 4.4 「フォント」ダイアログ
- 4.5 文字幅と文字間隔の設定
- 第5章 法文書作成に必要な文書の設定
- 5.1 ページ設定
- 5.2 インデント
- 5.3 段落と段落の間隔、段落内の行間
- 5.4 タブ
- 5.5 改ページとセクション区切り
- 5.6 段組み
- 5.7 脚注
- 5.8 透かし
- 5.9 英文のハイフネーション
- 5.10 内容証明作成のための文書設定
- 第6章 箇条書き・段落番号、アウトラインの設定
- 6.1 箇条書き、段落番号の作成
- 6.2 アウトラインの作成
- 第7章 法文書作成のためのスタイルと書式の設定
- 7.1 スタイルとは
- 7.2 アウトラインとの連携
- 7.3 作成したスタイルを他の文書でも利用する
- 7.4 スタイルセパレーター
- 第8章 ヘッダーとフッターの取り扱い
- 8.1 ヘッダー/フッターの挿入・編集・削除
- 8.2 日付と時刻の挿入
- 8.3 ページ番号の挿入
- 第9章 表の取り扱い
- 9.1 表の概要
- 9.2 表の操作
- 9.3 行と列の操作
- 9.4 セルの操作
- 第10章 目次の作成
- 10.1 目次の挿入
- 10.2 目次の更新
- 10.3 スタイルセパレーター
- 10.4 複数行にわたる文字列を1行で目次に表示する
- 10.5 任意の文字列を目次に表示する
- 第11章 文書の校正に役立つ機能
- 11.1 スペルチェックと文章校正の準備
- 11.2 スペルチェックと文章校正
- 11.3 表記ゆれチェック
- 11.4 波線を非表示にする
- 第12章 変更の履歴と文書の比較
- 12.1 変更の履歴
- 12.2 コメント
- 12.3 校閲者名を設定する
- 12.4 変更履歴、コメントの表示
- 12.5 変更履歴、コメントの印刷
- 12.6 文書を比較する
- 第13章 差し込み印刷
- 13.1 差し込み印刷の開始
- 13.2 宛先の選択
- 13.3 宛先データの編集
- 13.4 差し込みフィールドの挿入
- 13.5 結果のプレビュー
- 13.6 フィールドの対応
- 13.7 差し込み印刷の完了
- 第14章 法文書を取り扱う上でのセキュリティ
- 14.1 パスワードの設定
- 14.2 文書の保護
- 14.3 ドキュメント検査
- 14.4 バックアップの設定