Fortran 2008入門
- 著者 日向 俊二
- 判型 B5変型、304頁
- 本体価格 3,000円
- ダウンロードサービス:学習に使えるサンプルファイル
- ISBN 978-4-87783-399-2
2016年4月1日 初版第1刷発行
本書について
FORTRAN(フォートラン)は、1950年代中ごろにIBMのジョン・バッカスによって考案された、コンピュータの最初の高水準記述言語です。FORTRANは、現在も使われているプログラミング言語の中では、最も歴史のある言語で、科学技術計算に適した言語として発展し、最近になっても新しい仕様が策定されています。特に、Fortran 90以降、表記も先頭だけが大文字のFortranになり、強力な機能が追加されています。
本書では事実上の標準となっているGNUのFortranコンパイラgfortranやIntel社のFortranコンパイラがサポートする最新のFortranの最も基本的なことから、科学技術計算に必要な基礎知識まで解説しています。本書の特徴はわかりやすく簡単に実行できる短いプログラム例が豊富に掲載されていることで、これらのプログラムを自分で実際に入力して実行することで、Fortranプログラミングの実力が確実に身に付きます。
本書ではFortran特有の歴史的経緯も説明しているので、他の言語にはない概念や書式などが使われている理由も理解することができます。これはFortranを学ぶ際にぜひとも知っておきたい背景知識です。
本書を活用して、Fortranのプログラミングを楽しんでください。
目 次
- 第1章 FORTRANの概要
- 1.1 単純なFortranプログラム
- 1.2 ソースプログラムとコンパイル
- 1.3 CPUとプログラミング言語
- 1.4 Fortranの特徴
- 1.5 さまざまなFortran
- 演習問題
- 第2章 プログラムの基本構造
- 2.1 Fortranのプログラム
- 2.2 文字
- 2.3 コメントと文
- 2.4 定数と変数
- 演習問題
- 第3章 データ型
- 3.1 データ型
- 3.2 整数型
- 3.3 実数型
- 3.4 複素数型
- 3.5 論理型
- 3.6 文字型
- 3.7 型の変換
- 演習問題
- 第4章 入出力
- 4.1 Fortranの入出力
- 4.2 出力
- 4.3 入力
- 4.4 複素数の入出力
- 4.5 ファイルへの入出力
- 4.6 入出力のさまざまな技法
- 演習問題
- 第5章 制御構造
- 5.1 条件分岐
- 5.2 繰り返し
- 5.3 ジャンプ
- 5.4 さまざまな制御文
- 演習問題
- 第6章 演算
- 6.1 式
- 6.2 演算子
- 6.3 演算子の優先順位
- 演習問題
- 第7章 サブルーチン
- 7.1 サブルーチンの基礎
- 7.2 サブルーチンの文
- 7.3 サブルーチンのデータ共有
- 演習問題
- 第8章 関数
- 8.1 関数の定義と利用
- 8.2 組み込み関数
- 8.3 文関数
- 演習問題
- 第9章 複数のモジュール
- 9.1 複数のモジュールのリンク
- 9.2 モジュール間の値の共有
- 演習問題
- 第10章 その他の話題
- 10.1 シンタックス
- 10.2 並列処理とマルチスレッド
- 10.3 その他
- 付録
- 付録A 開発環境の準備
- 付録B Fortranリファレンス
- 付録C 古いFORTRANプログラムについて
- 付録D トラブルシューティング
- 付録E 演習問題解答