実践OpenCV 3 for C++
画像映像情報処理
- 著者 永田 雅人/豊沢 聡
- 判型 B5変型、424頁
- 本体価格 4,400円
- ダウンロードサービス:学習に使えるサンプルファイル
- ISBN 978-4-87783-380-0
2017年9月10日 初版第1刷発行
本書について
本書は、2013年に上梓した「実践OpenCV 2.4」を最新のOpenCV 3に対応させたものです。
OpenCV 3からC++の利用が推奨されるようになったため、本書で紹介するサンプルもCからC++に移行し、より読みやすい/効率の良い方法でプログラムを書き換えました。ただし、本書はOpenCVライブラリが提供するC++クラスの「利用」をメインとしているので、C++の知識は最低限で済むように考慮しました。また、OpenCV 3から利用できるようになったディープラーニングなどの新しいトピックを追加しました。
OpenCVは、画像や映像に計算を施すことで、そこに映し出されている世界からヒトに意味のある情報を抽出する「コンピュータビジョン」に特化したオープンソースのライブラリ集です。
ライブラリに含まれている関数は高水準なので、初心者でも画像処理プログラムを簡単に作成できます。また、ソースプログラムの可読性が高くなるので、拡張や保守も容易になります。しかも、同じ機能を自分で実装するよりたいていは高速です。画像処理を研究しているのなら、基本的な処理をOpenCVに任せることで、本質的なアルゴリズムに的を絞って問題解決に取り組めます。
本書は、それぞれの節で設定した課題を素早く達成することを目指したシンプルなサンプルコードを中心に構成されています。コードはいずれについても全行を掲載したので、まずはプログラムをビルドし、実行してみてください。そして、プログラムの調整や改良を通じて、OpenCVによる画像・映像の扱い方、各種アルゴリズムの利用方法、リファレンスの読み方などに慣れ親しみましょう。本書を読み終えれば、OpenCVを駆使してオリジナルのコンピュータビジョン処理ができるようになっているでしょう。
目 次
- 第1章 OpenCVについて
- 1.1 OpenCVとは
- 1.2 OpenCVリファレンス
- 1.3 OpenCVの応用例
- 1.4 画像の構造
- 1.5 映像の構造
- 第2章 開発環境の準備
- 2.1 インストールの前に
- 2.2 OpenCVのインストール
- 2.3 Visual Studioのインストール
- 2.4 Visual Studioの環境設定
- 2.5 新規プロジェクトの作成
- 2.6 本書サンプルコードのビルドと実行
- 第3章 画像・映像の入出力
- 3.1 画像ファイルの表示
- 3.2 画像ファイルのエッジ検出と保存
- 3.3 画像の作成とMatメンバ
- 3.4 ビデオファイルの表示
- 3.5 ビデオファイルの2値化処理と保存
- 3.6 カメラ映像の反転表示
- 3.7 カメラ映像の平滑化と保存
- 3.8 ビデオ属性とビデオシャッフリング
- 第4章 ユーザインタフェース
- 4.1 グラフィック描画
- 4.2 キーボード操作とコマ撮り
- 4.3 トラックバー操作と2値化
- 4.4 マウス操作とペイントアプリ
- 4.5 マウス操作とミニチュア風映像
- 4.6 マウス操作と射影変換
- 4.7 処理時間とモルフォロジー演算
- 第5章 チャンネル、領域、ピクセル単位の処理
- 5.1 BGR画像の分離と合成
- 5.2 HSV画像とポスタリゼーション
- 5.3 マスクとクロマキー合成
- 5.4 ピクセル操作と点描化
- 5.5 浮動小数点数型画像
- 5.6 移動物体の抽出
- 5.7 空間フィルタリング
- 5.8 行列の要素毎の積とトランジション
- 第6章 画像情報の取得
- 6.1 ヒストグラム
- 6.2 DFTと周波数フィルタリング
- 6.3 YCbCrカラーモデルとDCT情報圧縮
- 6.4 オプティカルフロー
- 第7章 物体認識
- 7.1 テンプレートマッチング
- 7.2 次元ヒストグラムと類似画像検出
- 7.3 特徴点抽出と特徴量のマッチング
- 7.4 HaarLike特徴検出を用いた顔・眼の検出
- 7.5 ディープラーニングによる画像分類
- 7.6 N&Mアルゴリズムによる文字検出
- 付 録
- 付録A OpenCV contribのビルド
- 付録B Visual Studioの便利な機能
- 付録C エラーメッセージと対処法
- 付録D OpenCVライセンス
- 付録E 参考文献
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