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HTML5 + Web Audio API による
オーディオデータプロセッシング
「音」の理論から生成、分析、
オリジナル電子楽器の開発まで

2015年12月10日 初版第1刷発行

本書について

 Web Audio APIとは、ウェブブラウザを介してデバイスの機能を利用する各種APIの一つです。これを用いると、デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)などのソフトウェアで行われるミキシング、編集、フィルタリングなどの機能を、なんとウェブブラウザだけで実現することができます。このAPIは、ネイティブアプリケーション並の機能をもつウェブアプリケーションを開発する上で重要な役割を果たすことから、W3Cによる作業草案段階でありながら、主要ウェブブラウザでの実装がすでに進んでいます。

 本書は、単にHTML5とJavascriptを使った開発方法について解説するだけでなく、「そもそも音とは何か?」という疑問から始まり、楽器の音色の起源や音階・調性・和音といった音楽の基礎まで、物理学と音楽の両面からアプローチし、「音」を深く理解することを目的としています。そして、両アプローチで得られた知見を元に、電子楽器アプリケーションの開発を通じて、任意の波形の音を生成できるHTML5のWeb Audio APIの利用方法について詳しく解説します。

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