WAVプログラミング
C言語で学ぶ音響処理
[増補版]
- 著者 北山洋幸
- 判型 B5変型判、376頁
- 本体価格 4,200円
- CD-ROM付き
- ISBN 978-4-87783-277-3
本書について
本書は2008年7月に発売されたものを改訂増補したものです。最新の環境に対応させると共に、要望の多かった項目を追加しました。説明が冗長であるとの指摘を受けたこともありました。確かに中級者以上には物足りない部分もあったでしょう。しかし、初版が分かり易いと好評だったため、改訂は最小限に留めました。
現代においては、音に関するライブラリ、API、およびクラスなどが整備されているため、音源データを直接扱う機会は少ないでしょう。Windowsでは、DirectSoundなどを使用すれば、一般的な用途は満足できます。しかし、ライブラリ、API、およびクラスを使用する方法では、基礎からの学習ができません。さらに、ライブラリなどが用意していない処理を行わせることが困難です。
本書は、生の音源データを操作する方法や、いくつかの単純な応用ソフトを解説しています。これらを学習すれば、十分に高度な応用の参考になるでしょう。
本書の対象読者は、音響プログラミング入門者、WAVファイルを直接操作したいプログラマ、C言語初級者です。
目 次
- 第1章 ダンプ
- 1-1 WAVファイルのヘッダを表示する
- 1-2 WAVファイルをダンプする
- 1-3 開発環境について
- 第2章 左右のチャンネルの音を操作
- 2-1 ステレオWAVファイルの左チャンネルの音を消す
- 2-2 ステレオWAVファイルの右チャンネルの音を消す
- 2-3 ステレオWAVファイルの右チャンネルを周期的に消す
- 第3章 モノラル変換
- 3-1 左チャンネルからモノラルWAVファイルを生成
- 3-2 右チャンネルからモノラルWAVファイルを生成
- 3-3 ステレオWAVファイルからモノラルWAVファイルを生成
- 3-4 ステレオWAVファイルを周期的にモノラル・ステレオ変換
- 第4章 左右チャンネルの交換
- 4-1 左右のチャンネルを交換したWAVファイルを生成
- 4-2 左右のチャンネルを周期的に交換するWAVファイルを生成
- 第5章 サンプリングビット数変換
- 5-1 16ビットサンプリングのWAVファイルを8ビットサンプリングへ変換
- 第6章 サウンドの一部を抜き出す
- 6-1 サウンドファイルから一部を抜き出す
- 6-2 サウンドファイルから一部を抜き出す(その2)
- 6-3 サウンドファイルを分割する
- 6-4 サウンドファイルを分割する(その2)
- 第7章 再生スピードの変更
- 第8章 テキストからWAVファイルを生成
- 第9章 いろいろな波形を生成
- 9-1 方形波の生成
- 9-2 ノコギリ波の生成
- 9-3 サイン波の生成
- 9-4 三角波の生成
- 第10章 ボリューム変換
- 10-1 波形のレベルを指定した倍率に変換する
- 10-2 サイン波状にレベルを変換する
- 第11章 バランス変更
- 第12章 カラオケ化
- 12-1 WAVファイルからボーカルを除去する
- 12-2 WAVファイルからボーカルを除去する(メモリ上で処理)
- 第13章 逆再生
- 第14章 直接再生
- 14-1 WAVファイルの直接再生
- 14-2 ステレオWAVファイルの左または右チャンネルの音を消す
- 14-3 ステレオWAVファイルをモノラルで再生
- 14-4 左右のチャンネルを交換して再生
- 14-5 WAVファイルのレベルをサイン波状に変換して再生
- 14-6 WAVファイルのバランス変更
- 14-7 二重唱
- 14-8 エコー
- 14-9 カラオケ化
- 第15章 音の暗号化
- 15-1 レベルを逆にする
- 15-2 ある期間で逆再生
- 第16章 モノラルを疑似ステレオ化
- 16-1 左右チャンネルに時間差を与えて疑似ステレオ化
- 16-2 遅れた音と合成、左チャンネルは加算、右チャンネルは減算
- 16-3 遅れた音と係数を乗算し合成、左チャンネルは加算、右チャンネルは減算
- 16-4 エコーをかけ、左右チャンネルに時間差を与える
- 16-5 エコーをかけ、さらに左右チャンネルに時間差を与える