やさしいPascal 入門
- 著者 土屋 勝
- 判型 B5変型, 200頁
- 本体価格 2,400円
- ISBN 978-4-87783-270-4
本書について
本書はPascal の入門書を目指しました。特に無償で利用できるオープンソースのPascal コンパイラーであるFree Pascal と、Free Pascal 用の統合開発環境であるLazarusの使い方、基本的な文法を解説しています。
最近ではPascal の解説書が新規に出版されることもなくなってしまいました。大手書店にはまだPascal の本が置かれていますが、いずれも1980 年代に出版された、NEC PC-9801 用Turbo Pascal の解説書ばかりです。探したのですが、Free Pascal の解説書というのは出版されていないようです。Pascal がすっかり過去の言語扱いされているのでしょうか。
しかし、Pascal の教育言語として、あるいはアプリケーション開発言語としての価値は現在においても決して損なわれていないと思います。プログラミングを学ぼうとする人がPascal から入れば、きちんとしたプログラムの書き方を身につけることができるでしょう。また、Free Pascal とLazarus を使えば、Windows 用、Linux 用、Mac OS 用の実用的なアプリケーションを開発することもできます。
目 次
- 第1章 Pascal ってどんな言語?
- 1.1 Pascal の歴史
- 1.2 Pascal の特徴
- 1.3 Pascal に対する二つの反論
- 1.4 Windows で使えるPascal
- 第2章 Free Pascal とLazarus のセットアップ
- 2.1 Free Pascal をインストールする
- 2.2 Lazarus をインストールする
- 2.3 テキストエディターを使う
- 第3章 Lazarus の基本操作
- 3.1 Free Pascal のためのIDE
- 3.2 コンポーネントパレット
- 3.3 コンソールアプリケーションを作る
- 3.4 サンプルプログラムをコンパイルする
- 3.5 自分でGUI プログラムを書いてみる
- 第4章 簡単なプログラミング
- 4.1 「Hello, World」を出力する
- 4.2 日本語を表示させましょう
- 4.3 プログラムの記述法
- 4.4 電卓を作りましょう
- 4.5 繰り返し処理を行うプログラム
- 第5章 プログラムの基本構造
- 5.1 表題部、宣言部、本体
- 5.2 表題部
- 5.3 宣言部
- 5.4 プログラム本体
- 5.5 コメント
- 5.6 コンパイラー指令
- 5.7 ブロック
- 5.8 代入文
- 5.9 初期化
- 第6章 データ型の宣言
- 6.1 データ型
- 6.2 定数と変数
- 6.3 変数の名前
- 第7章 ビット演算
- 第8章 制御文
- 8.1 条件によって処理を分ける制御文
- 8.2 if 文
- 8.3 case 文
- 8.4 goto 文
- 第9章 繰り返し
- 9.1 コンピューターは繰り返しが得意
- 9.2 for 文
- 9.3 while 文
- 9.4 repeat 文
- 9.5 break
- 9.6 continue
- 第10章 配列
- 10.1 同じ型を持つ複数の値をまとめて扱う
- 10.2 1 次元配列でバブルソートを行う
- 10.3 動的配列
- 10.4 2 次元配列を扱う
- 10.5 レコード型で異なるデータ型を扱う
- 第11 章 ポインタ149
- 11.1 ポインタ型
- 11.2 ポインタを宣言する
- 第12章 関数と手続き
- 12.1 関数
- 12.2 手続き
- 12.3 配列を関数・手続きに渡す
- 12.4 再帰的呼び出しを使う
- 第13章 ファイル操作
- 13.1 ファイル操作を使う
- 13.2 ファイル操作手続き・関数