Scilab入門
電気電子工学で学ぶ数値計算ツール
- 著者 望月 孔二
- 判型 B5変型, 208頁
- 本体価格 2,800円
- ISBN 978-4-87783-228-5
本書について
科学技術の世界で仕事をするには、コンピュータを自分の頭脳の一部として使いこなすことはとても有益です。安価に手に入るようになった高性能のPC を使わない手はありません。こんなとき、強くお勧めしたいのがScilab というソフトウェアです。詳しくは本書で解説しますが、かなり複雑な計算でも手軽に実行することができます。しかもフリーです。
ソフトをなるべく簡単に学ぶには、例題ができるだけ自分が興味が持てるものがよいでしょう。
この本は、電気電子工学を学ぶ大学生や高専生が、Scilab を学ぶことを考えて例題を揃えたものです。対象としては、今までワープロとブラウザと表計算しか使ったことのない人も考えています。逆に、Scilab の達人ならこの本から電気電子工学について理解を深めることもできると思います。
目 次
- 第1章 概 要
- 1.1 Scilabって何さ
- 1.2 簡単な実行例
- 1.3 メニューとヘルプとデモの紹介
- 第2章 電卓のように使ってみよう
- 2.1 普通の電卓と比べる——環境の簡単な説明、スカラーの扱い、複素数の扱い
- 2.2 連なったデータを扱う—— 一次元配列(ベクトル)、配列のグラフ化、文字列
- 2.3 縦横に広がったデータを扱う——二次元配列(行列、マトリクス)、グラフ化
- 2.4 シンボリックに計算する
- 2.5 環境の説明——ディレクトリ、ファイル等
- 第3章 自動的に計算させてみよう
- 3.1 プログラミングについて——sceファイル、エディタ
- 3.2 「自動化」を極める——プログラミング専用の構文
- 3.3 function機能で自分だけの関数を作る
- 第4章 Scilabで気楽に学ぶ電気電子
- 4.1 電気の基礎を押さえる——複素数等
- 4.2 回路内の信号波形——計算とグラフ化
- 4.3 実験データの整理——データのプロットと回帰線
- 4.4 wavファイルと信号処理——FFT、フィルタ、回路の設計と動作
- 4.5 回路応答の計算とグラフ化
- 4.6 回路以外の電気電子現象をScilabで楽しむ
- 付 録 インストール