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やさしいインタープリタの作り方入門
オリジナルなインタープリタを作成する

本書について

 本書は、プログラミング言語を作る方法とインタープリタをゼロから開発するために必要なことをやさしく学べる本です。プログラミング言語は、プログラムを作成するために使われる言語です。インタープリタは、特定のプログラミング言語で書かれたプログラムを解釈して実行するためのソフトウェアです。
 本書では、インタープリタをゼロから開発する方法を示しますが、単純な計算プログラムからはじめて、単純な計算機、プログラムを1行ずつ入力して実行できるインタープリタ、そして、まとまったソースコードを実行できるより高度なインタープリタまで、段階を追って具体的に解説します。 インタープリタを設計するためには、そのインタープリタで実行するプログラミング言語を設計する必要があります。本書で設計するプログラミング言語は、きわめてシンプルな独自のプログラミング言語ですが、本書の内容を理解すれば、読者が独自のプログラミング言語を設計して、そのインタープリタを開発することができます。また、本書のプログラミング言語を拡張してより高機能なプログラミング言語に育てることも楽しい作業でしょう。
 本書ではインタープリタの開発にさまざまなプラットフォームで利用可能なC++を使っています。C++の十分な知識があれば、本書をより楽しく読み進められるでしょう。C++のプログラミングの経験がなくても、JavaやC#などの広く普及しているオブジェクト指向の高級プログラミング言語についていくらか知っていれば、本書の内容を理解して、サンプルプログラムを実行してみることができるはずです。
 本書では比較的平易なプログラムを掲載しています。さらに高度なことを学習したい人は、コンパイラをゼロから開発する方法が解説されている姉妹書『やさしいコンパイラの作り方入門』(2009年6月発行予定)を読んでください。

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