Intel Visual Fortranリファレンスガイド
- 著者 菅原 清文/堀越 将司/黒沢 一平
- 判型 B5変型版, 400頁
- 本体価格 4,200円
- ISBN 978-4-87783-210-0
本書について
最古の高級言語であるFORTRANですが、いまだに多くのユーザーに支持され、インテル Visual Fortranのユーザーも年々増えつつあります。インテルではWindows以外にLinuxとMac OS X向けのFortranコンパイラを提供していますが、Windows版はVisual Studio統合環境での利用をサポートし、旧製品の名称を引き継ぐ意味でも「インテル Visual Fortran」と他のOS向けの製品と呼び名を異にします。しかし言語自体の機能は他のOSで提供されるFortranコンパイラと同じで、9.0以降のバージョンではFortran2003の言語の一部仕様をサポートし、拡張が続いています。
本書はFORTRANコンパイラの利用経験と知識があり、コマンドラインモードでは使えるが、Visual Studioに統合した利用法がよくわからないというユーザーや、LinuxやMac OS XからWindowsへの移行を考えているユーザー向けに、インテル Visual FortranコンパイラをVisual Studio環境で利用する方法を解説するものです。
目 次
- 第1章 インテル Visual Fortran概要
- 1-1 インテル Fortranとインテル Visual Fortranの履歴
- 1-2 インテル Visual Fortranを構成するコンポーネントとサポート環境
- 1-3 インテル Visual Fortranに含まれるツール
- 1-4 開発したアプリケーションと再配布可能ライブラリ
- 第2章 インストールとコマンドラインでの利用
- 2-1 インストールパッケージとライセンスファイルの入手
- 2-2 インストールと環境
- 2-3 コマンドラインから起動する
- 第3章 Visual Studioでのインテル Visual Fortranの利用
- 3-1 インテル Visual Fortranの統合を確認する
- 3-2 サンプルコードのコンパイル
- 3-3 プロジェクトの作成
- 3-4 古いプロジェクトを変換する
- 第4章 Visual Studioでのオプションの設定とビルド環境
- 4-1 Visual Fortranのオプション設定
- 4-2 関連するVisual Studioの設定
- 4-3 コンパイル時の環境変数と関連情報
- 4-4 nmakeコマンドを利用する
- 第5章 プログラムの実行とデバッグ
- 5-1 ランタイム環境変数
- 5-2 OpenMPの環境変数
- 5-3 Visual Studioでのデバッグ
- 5-4 トレースバック機能
- 5-5 ランタイムメッセージの表示と書式
- 第6章 Windows APIの利用
- 6-1 QuickWinモードを利用したアプリケーションの作成
- 6-2 マルチスレッドアプリケーションの作成
- 6-3 Fortran Windowsアプリケーションの作成
- 6-4 モジュールウィザードによって生成されたルーチンの呼び出し
- 第7章 C/C++とFortranの混在
- 7-1 Fortran/C呼び出し規則
- 7-2 Cとの互換性保持
- 7-3 言語が混在したプログラミングにおけるデータ交換と参照
- 7-4 言語が混在したプログラミングにおけるモジュールの使用
- 7-5 言語が混在したプログラミングにおける共通外部データの使用
- 7-6 言語が混在したプログラミングにおけるデータ型の処理の概要
- 7-7 配列ポインタと割付け配列の処理
- 第8章 Fortranプログラムの最適化
- 8-1 基本的な最適化の概要
- 8-2 プロシージャ間の最適化(IPO)の使用
- 8-3 プロファイルに基づく最適化(PGO)の使用
- 8-4 並列化の使用
- 8-5 浮動小数点の最適化
- 8-6 最適化の簡単な手順
- 第9章 他のインテルツールとの共存
- 9-1 パフォーマンスサイクル
- 9-2 マルチスレッドソフトウェア開発サイクル
- 9-3 インテルVTuneパフォーマンスアナライザ
- 9-4 インテルスレッドチェッカ
- 9-5 インテルスレッドプロファイラ
- 9-6 パフォーマンスライブラリ
- 付録A コンパイラオプション一覧
- A-1 一般的な最適化に関するオプション
- A-2 高度な最適化
- A-3 コード生成
- A-4 言語仕様
- A-5 互換性
- A-6 コンパイラの診断メッセージ
- A-7 インライン制御
- A-8 プロシージャ間の最適化(IPO)
- A-9 プロファイルに基づく最適化(PGO)
- A-10 最適化レポート
- A-11 OpenMPと並列化
- A-12 浮動小数点精度
- A-13 プリプロセッサ
- A-14 出力とデバッグ
- A-15 データ属性
- A-16 その他
- A-17 コンポーネント制御
- A-18 リンカとリンク制御
- 付録B 用語集
- B-1 レコード型
- B-2 固定長レコード
- B-3 可変長レコード
- B-4 セグメントレコード
- B-5 ストリームファイルデータ
- B-6 Stream_CRレコード、Stream_LFレコード、Stream_CRLFレコード
- B-7 レコード型を選択する際のガイドライン
- B-8 書式なしファイルでの区切り文字の指定
- B-9 データ書式の指定方法
- 付録C 関数一覧
- C-1 QuickWin API関数
- C-2 グラフィックス関数