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システム ダイナミックス モデリング入門

教師用ガイド

本書について

筆者まえがきより
 モデリングの授業を担当しているうちに、この科目を発展させながら創り出してきた教材をまとめて、他の先生方とも分かちあえるようにしたいと考えました。本書は、筆者が授業で用いたそうした課題を集めたものです。さらに、本書を利用される先生方の一助となるよう、課題がどういう意図に基づくものなのかの説明も加えました。生徒たちの最終成果は、本当に素晴らしいものです。生徒のプロジェクトやレポートは、そこから読み取れる鋭敏な思考と表現能力で例外なく大人たち(教育者やビジネスマンや両親)を驚かせています。  モデリングの真骨頂は、生徒たちにダイナミックシステムの挙動をイメージさせ、それを実地に試す力を与えるところにあります。いろいろな科目を教えてきましたが、筆者にはこれほどエキサイティングな科目を思いつくことができません。皆様の授業に、この教本が役に立つことを願っています。

目 次

  • 第1章 システムダイナミックスのカリキュラム
    • 1.0 本書の目的と対象読者
    • 1.1 教育目標
    • 1.2 授業の進め方
    • 1.3 クイズ例
    • 1.4 基礎モデルにおける値の増減パターン
  • 第2章 人口モデル
    • 2.0 はじめに
    • 2.1 人口モデル1
    • 2.2 人口モデル2
  • 第3章 基礎モデル
    • 3.0 はじめに
    • 3.1 STELLAコンポーネントとその操作方法
    • 3.2 基礎モデル1:1次関数モデル
    • 3.3 基礎モデル2:指数関数的増加モデル
    • 3.4 基礎モデル3:指数関数的減衰モデル
    • 3.5 基礎モデル4:収束モデル
    • 3.6 基礎モデルのまとめ
  • 第4章 イースター島人口モデル
    • 4.0 はじめに
    • 4.1 人口の定義
    • 4.2 木の本数の定義
    • 4.3 死亡率の定義
    • 4.4 人口と木を関連づける
    • 4.5 シミュレーションの実行
    • 4.6 特別講義:木の成長期間も加味する
  • 第5章 貯水タンクモデル
    • 5.0 はじめに
    • 5.1 貯水タンクモデル1
    • 5.2 貯水タンクモデル2
    • 5.3 貯水タンクモデル3
    • 5.4 貯水タンクモデル4
  • 第6章 薬剤吸収モデル
    • 6.0 はじめに
    • 6.1 点滴モデル
    • 6.2 錠剤モデル
  • 第7章 伝染病モデル
    • 7.0 はじめに
    • 7.1 握手ゲーム
    • 7.2 伝染病モデル
    • 7.3 伝染病モデルの応用
  • 第8章 都市モデル
    • 8.0 はじめに
    • 8.1 無次元乗数の定義と利用
    • 8.2 オフィスビルモデル
    • 8.3 都市の人口モデル
    • 8.4 2つのモデルをまとめる
    • 8.5 住宅モデル
    • 8.6 まとめてみよう
  • 第9章 ストーリー集
    • 9.0 はじめに
    • 9.1 ブラウンリー・ダム
    • 9.2 ロスト湖
    • 9.3 プロングホーンの個体群調査
    • 9.4 需要と供給
  • 第10章 モデル作成プロジェクト
    • 10.1 プロジェクト1の進め方
    • 10.2 プロジェクト2の進め方
    • 10.3 プロジェクトガイド
  • 付録
    • A.1 よいシステムダイナミックスモデルを作るには
    • A.2 基礎モデル
    • A.3 その他の注意事項
    • A.4 参考資料