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GraphPad Prismによる
生物統計学入門
著者 平松 正行
判型 B5変型判、232頁
本体価格 5,800円
ISBN 978-4-87783-500-2

本書について

手軽に医療・生物統計を行いたい方のための、GraphPad社のPrismを使った統計解析の入門書です。

統計、とりわけ医療統計(生物統計)の実践に当たって、「まず現象があり、その現象(データ)を説明するために仮定が作られ、その仮定を証明するために統計的手法が使われ、解析結果を再び仮定と照らし合わせて現象を説明しようと試みる。それがうまくいかない場合は、仮定を作り直して解析を行い結論に導く。」このようなことを繰り返してはいないでしょうか。本書では、まず、統計ソフトを間違って使用しないために統計に関する最低限の事項を説明し、次に統計ソフトの使い方について解説をしていきます。

Prismは、医療・生物統計学、それら研究に用いる種々の線形・非線形解析とその曲線への適合、および科学的グラフ作成のためのツールが網羅された、非常に洗練されたソフトウェアです。実際の作業に即し、データ入力、解析結果、グラフ、レイアウト、メモをすべてリンクし、ひとつのプロジェクトファイルにまとめて保存しますので、実験データを分かりやすく管理することができます。データを編集または解析手法を変更すると、解析結果、グラフ等が自動更新されます。ボタンをクリックするだけで、種々のデータ解析が簡単に行えます。ページレイアウトでは、複数のグラフ、テキスト、図、インポート画像を組み合わせて1枚の要約を作成できるといった特徴を持っています。Windows環境ばかりでなくMacintosh環境でも使用でき、相互にデータの互換性があります。

目 次

第1章 間違った統計手法を使わないために

1.1 統計解析の目的は?
1.2 最低限の用語の解説
1.3 データのビジュアル化
1.4 フローチャートを用いた統計手法の選択
1.5 「統計学的に有意」とは?
1.6 データの正規性はなぜ重要なのか?
1.7 ポストホックテスト(Post-hoc text)とは?
1.8 外れ値はどのように取り扱えばよいか
1.9 標準偏差と標準誤差の違い
1.10 両側検定と片側検定の違い
1.11 95%信頼区間とは?
1.12 ガウス分布

第2章 GraphPad Prism 4 入門編 クイックツアー

第3章 パラメトリック検定

3.1 母週間の平均値との比較:One Sample t-test
3.2 対応のない2群の比較:Unpaired t-test (Student's t-test)
3.3 対応のない2群の比較:Unpaired t-test with Welch's correction
3.4 対応のない2群の比較:Paired t-test
3.5 独立した3群以上の比較:One-way Factorial ANOVA and Multiple Comparison tests
3.6 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 ー 繰り返しのない場合:Two-way ANOVA
3.7 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 ー 繰り返しのある場合:Two-way Factorial ANOVA
3.8 反復測定 ー 分散分析法:Two-way Repeated measure ANOVA
3.9 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 ー 多重比較:Two-way Factorial ANOVA with post-hoc test
3.10 2つのカテゴリー変数で分類される多群の比較 ー 交互作用のある場合:Two-way Factorial ANOVA, interaction

第4章 ノンパラメトリックテスト

4.1 独立2群の比較:Mann-Whitney U-test
4.2 独立3群以上の比較:Kruskal-Wallis test with post-hoc test
4.3 対応のある2群の比較:Wilcoxon signed rank test
4.4 対応のある3群以上の比較:Friedman test with post-hoc test

第5章 相関関係の検定

5.1 ピアソンの相関係数:Pearson's correlation coefficient
5.2 スピアマンの順位相関係数:Speaman's correlation coefficient by rank

第6章 2変数間の回帰

6.1 単純直線回帰:Linear regression
6.2 非線形回帰:Non-linear regression

第7章 カテゴリーデータの検定

7.1 2×2分割表:χ2(カイ2乗)検定:Chi-square test
7.2 Fisherの直接確率法とYatesの補正
7.3 1×m分割表におけるχ2(カイ2乗)検定:Chi-square test

第8章 生存分析:Survival analysis

8.1 カプラン・マイヤー法:Kaplan-Meier法

第9章 曲線回帰のための非線形回帰の利用

9.1 受容体結合実験
9.2 2-コンパートメントモデル:Two phase exponential decay
9.3 非線形解析のための多彩な計算ツール

索引