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Delphi2005 プログラミングテクニック Vol.10
OpenGL編
著者 谷尻 豊寿
判型 B5変型判、304頁
本体価格 3,200円
ISBN 978-4-87783-148-6

本書について

 医療現場で使用するデータもデジタル化が進んでいます。これまではフィルムに焼いて観察していたX線写真やCT画像、MRI画像もデジタルデータとなり、現在はコンピュータで直接扱えるようになっています。

 これらのデータは私たちが普段使っているパソコンでも扱うことができます。この本の最終目標は、下記のデジタルデータをパソコン上で視覚化するアプリケーション、「画像ビューア」を開発することです。その手段としてOpenGLを使用します。

  ・Bitmap, JPEG :デジタルカメラの標準画像フォーマット
  ・TIFF :産業用マイクロフォーカスX線CTの標準フォーマット
  ・DICOM :医療用CTおよびMRIの標準フォーマット
  ・STL :3次元積層造形装置の標準フォーマット
  ・DXF :小中規模向けCADの標準フォーマット
  ・OBJ :CGの標準フォーマット

 OpenGLは3次元グラフィックス処理のためのAPIです。現在はほとんどのOSがOpenGLをサポートしており、その素晴らしさは3DCGアニメーションやゲームソフトを見ればわかります。しかし、OpenGLにはあまりにもたくさんの機能があり、実際に自分で何かを作ろうとしたときに何をどうすればよいか、戸惑うことが少なくありません。

 本書は、これ以上ないくらいに余分な機能を排除し、ポイントを絞って解説することに主点を置きました。描画シーンは平行投影、視点はZ軸上の無限遠から原点を向いていることを基本にしています。3次元を考える上でもっともイメージしやすいシーンを使うことで、OpenGLの基本を確実に身に着けることを目指しました。

目 次

◆第1章 OpenGLの概要

1.1 OpenGLとは
1.2 OpenGLのプログラミングに必要なもの
1.3 はじめてのOpenGL
1.4 WindowsとOpenGL

◆第2章 2次元でOpenGLの基本をおさえる

2.1 3次元から2次元へ
2.2 プリミティブを描画する
2.3 オブジェクトの縦横比を保持する
2.4 ディスプレイ・リストを利用する

◆第3章 3次元グラフィックスの基本

3.1 2次元から3次元へ
3.2 オブジェクトの回転
3.3 3次元オブジェクトの描画

◆第4章 座標の変換と照光処理

4.1 オブジェクトが描画されるまで
4.2 投影変換
4.3 モデルビュー変換
4.4 隠面消去
4.5 照光処理

◆第5章 テクスチャマッピング

5.1 テクスチャマッピングの方法
5.2 Bitmap形式のファイルを利用する
5.3 JPEG形式のファイルを利用する
5.4 医療用TIFF画像を利用する
5.5 DICOMデータを利用する
5.6 立方体へのマッピング
5.7 Vertex Colorを使ったマッピング

◆第6章 3次元データファイルフォーマット

6.1 STL
6.2 DXF
6.3 OBJ
6.4 テクスチャ付きフォーマット

◆第7章 アプリケーション構築のヒント

7.1 OpenGLの座標変換
7.2 モデリング変換の組み合わせ
7.3 3次元データの表示
7.4 オブジェクトの色を有効にしたままライトをあてる
7.5 スクロールバーを使って画像の濃淡を変更する
7.6 表示画像をクリップボードにコピーする

◆付録 サンプル・アプリケーション

A.1 画像ビューアの機能
A.2 プログラムリスト

索 引