本書は、p5.jsをベースにしたプログラミングの入門書です。プログラミングの基礎からp5.jsを使ってできること(図形描画、画像・動画処理、2Dゲーム、音声認識、Arduinoの制御など)を一通り解説します。
p5.jsは、「スケッチブックに絵を描くようにプログラムを作成できるようにする」ことを目指して開発され、デザイナ、アーティストなど普段プログラミングに慣れていない人たちが使えるように設計されたシステムです。そのため初学者でも扱いやすいものになっており、学校などでのプログラミングの教育にも使われています。p5.jsで作成したプログラムはそのままWebページとして使用することができ、インターネットで公開することができます。
このようなp5.jsは、技術的にいうと、ブラウザ上のプログラミング環境であるHTML5とJavaScriptを内包した新しいプログラミング環境を提供するものです。p5.jsを用いることで、これまでのHTML5とJavaScriptとは異なる新しい方法でブラウザ上にアプリケーションを構築することができます。これまでのブラウザごとに微妙な方言の違いのあるHTML5とJavaScriptでのプログラミングにちょっと食傷ぎみの方には朗報でしょう。p5.jsがこのような方言を隠してくれ、すべてのブラウザで共通のライブラリを提供してくれるからです。また、ダウンロードしてすぐに使えるp5.js用のエディタも提供されています。