先輩が教えるシリーズ21
論文・レポート作成に使う
Word 2010活用法
スタイル活用テクニックと数式ツールの使い方
- 著者 嶋貫 健司/協力 今西真孝
- 判型 B5変型, 240頁
- 本体価格 2,500円
- ISBN 978-4-87783-252-0
本書について
本書は論文の書き方を主なテーマとして取り上げているわけではない。本書は論文という形態の長文をWordというアプリケーションソフトウエアで作成するための、Wordの操作方法について解説している。論文を作成できるソフトウエアはWordだけではないが、一部の情報関連の研究者以外にとって、ごく普通に利用できるソフトウエアはWordである。Wordのようなワードプロセッサーを論文作成のための道具として使いこなすことができれば、最も肝心な論文の内容により集中することができるだろう。一人の人間が一定時間内にできる努力の量はその人ごとに限られているので、道具の使い方を学んでいるのか研究成果をまとめているのかわからないような状況に陥ってしまうと、論文自体の質にも影響してしまう。
本質的な目的は、研究成果を他の人々に理解してもらえるような形にすることである。そのために最適だと思われるWordの利用方法を自ら模索するとなると、膨大な時間を費やすことになりかねない。文字の入力方法を覚える程度なら他にもいろいろと役に立つのでいいかもしれないが、自分の研究成果をまとめるためにWordを研究するというのは間違っている。心配はいらない。本書では論文を作成するためのWordの効率的な利用方法について解説している。中心的な話題は、論文に最適と思われるレイアウトに関する知識の解説と、そのために利用できるWordのスタイル機能、テンプレート機能の解説だ。本書を読みこなすだけの時間を割いて、論文を書き始める前にほんの少しだけ苦労すれば、後は文字を思うがまま入力するだけだ。
目 次
- 第1章 論文作成とWord
- 1.1 論文作成で一番大切なこと
- 1.2 論文作成でWordにできること
- 1.3 論文作成でWordにできないこと
- 第2章 道具の準備
- 2.1 環境
- 2.2 日本語入力
- 2.3 Wordのオプション
- 第3章 道具としてのWordを使うときのポイント
- 3.1 ポイント① スタイルを活用しよう
- 3.2 ポイント② アウトライン
- 3.3 ポイント③ 文章校正機能
- 3.4 ポイント④ キーボードで操作する
- 3.5 ポイント⑤ テンプレート
- 第4章 論文用テンプレートの作成
- 4.1 テンプレートのためのレイアウト基礎知識
- 4.2 論文用テンプレートの作成例
- 4.3 あらかじめ配置しておく要素
- 4.4 テンプレートとして保存
- 第5章 論文の作成
- 5.1 テンプレートを使ってWord文書を新規作成
- 5.2 アウトラインによる論文構造
- 第6章 作文講座
- 6.1 一般的な文章作法
- 6.2 要約の書き方
- 6.3 表記上の約束事
- 6.4 引用・参照の基本
- 第7章 図表の追加
- 7.1 図表の位置
- 7.2 表の入力と書式設定
- 7.3 画像の挿入と書式設定
- 7.4 式の作成と配置
- 付録 カスタマイズ
- A.1 リボンをカスタマイズする
- A.2 プログラムを作って楽をしよう