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カットシステムの書籍のご案内

システム思考入門II
ビジネス編
表紙イメージ
著者 Barry M.Richmond
バーシティウェーブ
判型 B5変型,224頁
本体価格 3,400円
ISBN 978-4-87783-118-9 C3004

本書について

 

■概要説明

パート1は2つの章で構成されており、それぞれ本ガイドの内容の概要が書かれ ています。

第1章には、現在ほとんどの企業や組織で直面している緊急の課題、つまりど のようにして効率の良い手法を使って目的を達成すればいいか、について触れ ています。こういった緊急の課題は、振り返って考えてみればいくつもありま す。たとえば複雑なプロセスが複数ありそれをどう組み直すか、どのようにす れば企業合併や吸収によるシナジー(相乗効果)を達成できるか、どうすれば 成功裏に発展を遂げることができるか、などです。また現在の変化を継続させ ながらさらに変化を追求したり、複数の措置を効果的な単一の措置にまとめた り、バランストスコアカード(Balanced Scorecard)を作成したり、といった こともあります。ただしいずれの場合でも、小手先の「手直し」では失敗する のが普通です。というより、逆に自体が悪化することも少なくありません。
上記のように改善に失敗した場合、メンタルモデルの質が低かったこと、また そのメンタルモデルに関係するメンタルシミュレーションの不信頼性が低かっ たことが原因です。第1章では、このことについて説明します。 結論を言う と、上の2つの原因を是正する方法を発見することが現在直面している課題を 解決するための鍵となります。

第2章では、システム思考の概要とシステム思考には不可欠のツールである ithinkソフトウェアについて説明します。ithinkソフトウェアを使うことで、 メンタルモデルとシミュレーションを質的に大幅に向上させることができま す。 また第2章では、基本的な8種類のシステム思考法についても解説しま す。

パート2の各章は、ithink言語の説明と並行してそれぞれシステム思考の思考 法を取り上げています。システム思考の思考法とithink言語は、パート2の各 章の説明を読むことで基本的にマスターできます。

第3章では、オペレーショナル思考法の説明と併せて、システム思考言語の名 詞と動詞について解説してあります。第4章では、ithink言語の基本的な 「文」について説明してあります。第5章では、複数の文をリンクさせる方法 のほか、プロセスの中で使用できる「副詞」について記載してあります。第 6章では、閉ループ思考法を扱っています。パラグラフ、システム思考の用語 で「フィードバックループ」について記載してあります。 第7章では、非直線 的思考法について解説してあります。

第8章と第9章は、パート2の付録という形になっています。 この2つの章に は、小説でいう「プロット」をいくつか紹介してあります。 「プロット」は いずれもシステム思考でいうインフラストラクチャーで、簡単で一般的なもの ばかりです。こうしたインフラストラクチャーはショートストーリー(短編) だけでなく、さらに本格的な「小説」を書くときに核として利用でき、 ithinkソフトウェアで選択できます。

パート3は「ショートストーリーの作成」をテーマに、システム思考の技術 (思考法)、言語、コンセプトをマスターするために、ithinkを使用した具体 例が述べられています。

第10章では、「最優良事例」を紹介しながらライティングプロセス(短編作成 手順)を説明します。 第10章を読むことで、ライティング上達にとって何が 基本であるかが分かります。

第11章では、説明は「実例の中を歩く」という形式で進みます。 またシステ ム思考の思考法、言語、コンセプト、問題、ソフトウェアの仕組みや使い方な どをすべて統合した形で解説してあります。つまり、実際にシステム思考を行 い、ithinkソフトウェアを使うという前提で説明が進みます。 その一方、細 かい点についても随時スポットを当てながら、「模範事例」の重要ポイントも 逃さず説明します。

第12章には、説明付きの「レシピーブック(料理手引き書)」が掲載されてい ます。中には、モデリングプロセスの各ステップに関するガイドラインが記載 してあります。この章は、ithinkソフトウェアを使いながらライティング技術 を磨きたい場合、価値ある「参考文献」として利用できます。

最後の13章では、「ソフト」変数(質的変数)をモデル化するときのガイドラ インや参考事項が書かれています。こういったソフト変数は、とくに小規模な 改善を行いたいときに注目する必要があり、また非常に面白い議論のきっかけ ともなります。

目次

パート1 はじめに
第1章
緊急の課題
・基本的原因
・メンタルモデルの生成とメンタルシミュレーションの実行、そのプロセス
第2章
システム思考とithink
・メンタルモデルの内容の改善
・メンタルモデルの内容の表現改善に関してのまとめ
・人間のメンタルシミュレーション能力の向上
・まとめ
・次章以降について
パート2 システム思考の言語によるライティング
第3章
名詞と動詞
・名詞
・動詞
・次章について
第4章
文の作成
・文の定義
・文法
・次章について
第5章
複数の文のリンク
・文のリンクする2つの方法
・コンバータ
・各種のコンバータについて
・次章について
第6章
「単純」なパラグラフの作成
・フィードバックループの定義
・「単純」フィードバックループ
・反作用フィードバック
・強化フィードバックループ
・単純反作用フィードバックループと単純強化フィードバックループの組み合わせ
・次章について
【付録】一般フローテンプレート
第7章
「さらに面白い」パラグラフの作成
・パラメータの値を変化させる
・グラフ関数
・リンクの拡張による「複数の文」フィードバックループの作成
・フィードバックループのまとめ
【付録】グラフ関数の作成と定義
    グラフ関数作成のための手順書
第8章
プロット パート1
・メインチェーン・インフラストラクチャー
・人的資源メインチェーン
・顧客メインチェーン
・管理メインチェーン
・製造メインチェーン
・段階ワークフロー・メインチェーン
・キュー/サーバー・メインチェーン
第9章
プロット パート2
・資源インフラストラクチャー
・生産インフラストラクチャー
・スコアキーピング・インフラストラクチャー
・その他のインフラストラクチャー
パート3
「ショートストーリー」の作成
第10章
「ライティング」プロセスの概要
・ステップ
・各ステップの説明
・次章について
第11章
「ライティング」プロセスの実例による解説
・ショーストーリーの作成
・「小説」の作成
・まとめ
・次章について
第12章
「ライティング」プロセスのガイドライン
・賢人の名言
・モデルを作成するときに直面する基本的な問題
・モデル作成に関するガイドライン
・学習プロセスに関するガイドライン
・フライトシミュレータに関するガイドライン
・まとめ
【付録】モデルを定数状態に初期化する方法
第13章
「作文」に非物理的変数を追加
・定量化と測定の相違
・ソフト変数の定量化
・ソフト変数の定量化に関するガイドライン
・最後に
索引

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