[Mac OS Panther X11] + UNIX 環境設定講座 |
Mac OS X PantherでUNIXアプリを使おう!! |
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著者 | 折中 良樹(おりなか よしき) |
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判型 | B5変型,248頁 |
本体価格 2,000円 | |
ISBN | 978-4-87783-114-1 C3004 |
著者「はじめに」より
●Mac OS Xは実はUNIXだった
Mac OS Xは土台部分にBSD UNIXを採用したシステムです。見た目や使い勝手はアップル独自のMacらしいインターフェイスですが、私たちの目に触れない「根っこ」の方は、他のコンピュータでも動いているUNIXと高い互換性があるのです。UNIXは長い歴史を持った広い世界で、ここのところ話題のLinuxも広義のUNIX仲間です。つまり、パソコンの世界ではWindowsと比べて「少数派」の悲哀を味わうことの多い私たちのMacも、本当はUNIXという「大海原」とつながっているのです。
●オープンでフリーなソフト
UNIX用ソフトの多くはソースコードを広く公開し、再配布や改編にも寛容です。つまり、たいていのものは、私たちも無料で使えるのです。ダウンロードやインストールにインターネットが必要ですが、それさえあれば、あとは余分な出費は必要ありません。無料のソフトと言うとメーカー製に劣るのではないかとバカにする人がいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。特にインターネットの世界などでは、オープンソースのフリーソフトの方が主流と言えるほどです。
●もうひとつのGUI、それはX11
UNIXというと、キーボードで「ターミナル」に呪文のようなコマンドを打ち込むものだと思っている人が多いかもしれません。それも誤解です。確かにそうした使い方もありますが、UNIXはそれだけの世界ではありません。Mac OS Xに標準添付の「X11」を使えば、GUI環境で多種多様なUNIXアプリケーションが使えるのです。本書では、そのX11の導入だけでなく、UNIX用GUIアプリケーションの代表であるグラフィックソフトの「Gimp」と、統合ビジネススイートの「Open Office.org」の日本語環境での使いこなしについても詳しく解説しています。
●ラクして楽しむ、それがMac流
「でも、何だか難しそう」なんて思っていませんか? そんなことはありません。本書ではMacユーザーにとっていちばん「ラク」な手順を、Macユーザーの立場に立って大胆に紹介しています。昔から本格的にUNIXを使っていた人には、「なに、それ?」と思われるようなな点もあるかもしれません。しかし、以前から当たり前にMacを使っていて、初めてUNIXに遭遇する人にとっては、それが最適な「順路」なのです。これをキッカケにUNIXの世界に深く突き進む人は、そのときにまた正しい流儀を勉強すればいいでしょう。
●Macが万能マシンになる
Macでは、Mac用のソフトが使えます。これは当たり前ですね。Mac OS Xを使っていれば、Mac OS X用のソフトだけでなく、Classic環境でMac OS 9用などの古いソフトを使うことも可能です。また、Virtual PCのようなエミュレーションソフトを導入すれば(コレだけは無料ではありませんが)、Windows用のアプリケーションだって使用できます。そして、前述のようにX11でUNIXアプリケーションが使えるのですから、ほとんど「何でも来い!」状態です。こんなパソコン、Mac以外にはチョットありません。本書が、アナタのMacの素晴らしさを再認識する一助となれば幸いです。
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はじめに |
第1章
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UNIXアプリケーションへの招待 |
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1-1
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Mac OS X用のX11とUNIXの世界 |
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■UNIX BASEDの意味 ■X11って何? ■Virtual PCやClassic環境との比較 ■UNIXアプリケーションの世界 ■UNIXアプリケーションを使う意義 Caution 安全のための注意と事前準備 |
1-2
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オープンソースの世界 |
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■ソースコードの公開 ■2つあるフリーの意味 ■オープンソースのライセンス |
第2章
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X11を使える環境の準備 |
2-1
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インストール手順の概要説明 |
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■X11環境のために必要なソフト ■標準添付ソフトのインストール方法 |
2-2
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Mac OS Xと同時にインストールする場合 |
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■CDから起動してディスクを選ぶ ■カスタマイズでX11を追加指定する |
2-3
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BSDサブシステムについて |
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■BSDサブシステムの追加インストール |
2-4
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汎用プリンタドライバについて |
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■Gimp Printプリンタドライバの追加インストール |
2-5
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開発者向けツールのインストール |
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■開発ツールの有無をチェック ■開発ツールをダウンロードするには ■開発ツールのインストール作業 ■Property List Editor |
2-6
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X11本体のインストール |
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■CD-ROMからX11のインストーラを起動する ■X11をダウンロードするには ■実際にX11をインストールする |
2-7
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X11の基本操作の紹介 |
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■X11とUNIXアプリケーションの起動 ■X11の環境設定 |
2-8
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その他に使う小物ソフトのチェック |
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■とりあえず用意するもの ■システム環境設定の共有パネル ■テキストエディット ■アクティビティモニタ ■TinkerTool |
第3章
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UNIXソフトのインストール方法について |
3-1
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代表的なインストールの手段 |
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■アプリケーションをドラッグコピー ■Mac OS X上でインストーラを使う ■X11上でインストーラを使う ■特別なアプリケーションを使う |
3-2
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簡単で便利なEasy Packageの使い方 |
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■Easy Packageって何だろう ■Easy Packageの入手とインストール ■ソフト一覧の取得とアップデート ■UNIXソフトをインストールしてみよう(Tgif) ■UNIXソフトのアンインストール方法 |
3-3
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守備範囲が広いFinkはインストーラの定番 |
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■Finkの入手とインストール ■UNIXソフトをインストールしてみよう(Xinvaders) ■UNIXソフトのアンインストール方法 |
第4章
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高機能グラフィックソフト「Gimp」を使う |
4-1
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Gimpのインストールと初期設定 |
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■Gimpとは ■Easy Packageでインストール ■最初の起動と設定ウィザード ■メニューへの登録 ■Dockへの登録 Column もっとMacらしい「Gimp.app」 |
4-2
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Gimpを日本語表示に変えるための設定 |
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■Gimp側でのフォントの環境設定 ■Mac OS X側の環境ファイルの準備 Column Gimpのコンパイル体験 |
4-3
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Gimpの基本操作 |
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■今日の技を読む ■書類のオープンと保存 ■ツールパレットにある各種のツール類 ■色とパターン ■ツールパレットのメニュー ■書類ウインドウのメニュー |
4-4
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Gimpで日本語の文字を扱う方法 |
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■コピー&ペーストで使うキーの違い ■文字ツールの使い方 ■Script-Fuで日本語のロゴを作ってみる |
第5章
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Open Office.orgを使ってMS-Officeから脱出 |
5-1
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かなり簡単なOpen Office.orgのインストール |
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■Open Office.orgとは ■Easy Packageでインストール ■Open Office.orgのセットアップ ■Open Office.orgの起動と終了 ■メニューへの登録 |
5-2
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Open Office.orgの基本操作 |
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■それぞれのソフトを個別に起動するには ■充実したヘルプ機能を活用しよう ■各ツールバーで共通のボタン ■ワープロ文書(Writer)のツールバー ■表計算(Calc)のツールバー ■プレゼンテーション(Impress)のツールバー ■書類ファイルを開く ■書類ファイルの保存 ■画面表示をもっとMacらしく? |
第6章
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X11の日本語環境を整備する |
6-1
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かな漢字変換ソフトの導入 |
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■Kinput2のインストール ■Mac OS Xの環境ファイルの変更 ■ことえり+Kinput2で漢字に変換 ■メニューへの登録 ■どのアカウントでも自動起動する設定 ■ユーザー別に自動的に起動する設定 Column ことえりではなくCannaを使ってみる |
6-2
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X11環境への日本語フォントの追加 |
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■特定のアプリケーションで使うフォント ■東雲フォントを使ってみる ■手動でフォントをインストールする方法 Hint ファーストユーザースイッチの利用 |
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