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カットシステムの書籍のご案内

Mobile Programing Series 2
Palm OSプログラミング
表紙イメージ
著者丸山弘詩,藤井稔也
判型B5変型判,560頁,CD-ROM添付
本体価格 5,000円
ISBN978-4-87783-044-1 C3004

本書について

PDAのOSとして、最も安定した人気を誇るのがPalm OSです。Palm、Visor、CLIEなど、売れ筋のPDAには、みなPalm OSが搭載されています。この本は、既存のPalm OSのプログラミング書には書かれていない、プログラマがほんとに欲しい情報を漏らさず記載。ほんのちょっとのわずかな情報でも、必要な情報ならばコラムなどでフォローしています。

付録CD-ROMには、Palmのプログラミングでは標準的な開発環境である「CodeWarrior for Palm OS Platform」のデモバージョン(Windows用・英語版)と、使用したサンプルプログラムを収録。本を購入したその日から、学習を始めることができます。

また、Palmプログラマ必携の書となります。

本書まえがき

1996年5月、当時はUS Robotics社の一部門であったPalm Computingから、Pilot 1000/5000が発売されてから、すでに6年という年月が経過しています。その間もPalm Powered HandheldはPalm OS 1.0〜4.1と継続的に進化を遂げてきました。そして、さらなるステップアップを求める米Palm社は、2002年第二四半期には、CISC系68000からRISC系ARMプラットホームへの移行を伴う、メジャーバージョンアップと呼ぶにふさわしいPalm OS 5.0のリリースを予定しています。

さて、本書がターゲットとしているPalm Powered Handheldは、ペンデバイスというその特殊性に加えて、プログラミング的にもイベントループを筆頭に、一種独特なプログラミングモデルを把握する必要があります。

Palm Powered Handheldは世界的に普及しているにもかかわらず、プログラミング解説は少なく、日本語では詳細な技術解説を参照できませんでした。特にPalm OSプログラミングを体系的に解説した資料は見当たらなく、たとえC言語に精通していようとも、本格的な開発にはあまりにも敷居は高く感じられます。

本書を執筆する意義として、Palm OS 5.0のリリースが間近に迫るこの時期、開発への敷居を低くし、体系立てたものとして形に残したいという強い思いが、執筆陣にあります。また、CISC系68000プラットホームとしては、最終的な完成形と言えるPalm OS4.xですが、Palm OS 5.0とともにRISC系ARMプラットホームへ移行しても、PACE 環境で68000系バイナリの動作を保証する方向性が確約されている以上、今後への集大成として残す意義もあると思います。

本書が、これからPalm OSアプリケーションを開発する方々へ、一つの体系的な参考資料として、1人でも多くの開発者の方の手助けになればと思います。

2002年6月

本書の目次
はじめに
Section 1Palm OSとは?
1-1Palm OSの生い立ち
1-2Palm OS概説
1-3Palm OSの構造
Section 2開発環境の構築
2-1CodeWarriorの環境構築
2-2IDEの基本的な使用法
2-3プロジェクトの作成法
2-4Constructor for Palm OSの使用法
2-5デバック環境の構築
2-6POSEの使用およびデバッグ方法
2-7その他のデバッグ方法
2-8FreeBSD環境の構築
2-9FreeBSDでのデバッグ環境の構築
2-10UNIXのテキストエディタ
Section 3ユーザーインターフェース
3-1Palm OSのユーザーインターフェース
3-2ユーザーインターフェースガイドライン
3-3システム機能拡張アプリケーションなどのユーザーインターフェース
3-4リソースの作成/記述方法
3-5スクリーン座標系
3-6GUIリソース
3-7アイコン
3-8UIコントロール
3-9ダイナミックUIとは
3-10サンプルアプリについて
Section 4イベントハンドリング
4-1イベントの種別とそのふるまい
4-2Palm OSでのイベントループの基本構造
4-3フォーム関係のイベント
4-4コントロール関係のイベント
4-5 ガジェット関係のイベント
4-6スクロールバー関係のイベント
4-7フィールド関係のイベント
4-8リスト関係のイベント
4-9テーブル関係のイベント
4-10メニュー関係のイベント
4-11セレクタ関係のイベント
4-12ペン関係のイベント
4-13キー関係のイベント
4-14その他のイベント
4-15サンプルアプリについて
Section 5グラフィックス
5-1Palm OSのスクリーン
5-2サポートされるスクリーンモードの取得
5-3インデックスカラーとダイレクトカラー
5-4描画パターン
5-5図形や文字の描画
5-6サンプルアプリについて
Section 6ゲームプログラミング
6-1Palm OSにおけるゲームとは
6-2ゲームプログラミングの基礎
6-3Palm OSのゲームに要求されるもの
6-4ハードウェアボタンの利用
6-5アニメーション
6-6サウンド
6-7環境設定のゲーム音レベル
6-8PCM音声の発生
6-9サンプルアプリについて
Section 7環境設定とパネルアプリケーション
7-1パネルアプリケーションとは
7-2パネルにすべき種類のアプリケーションとは
7-3通常アプリケーションとのコーディングの違い
7-4サンプルアプリについて
Section 8データベースとメモリ
8-1Palm OSのメモリ
8-2データベースとは
8-3メモリの取り扱い
8-4レコードの操作
8-5リソースの操作
8-6プリファレンスとは
8-7カテゴリとは
8-8データベースの保護/セキュリティ
8-9置き換えアプリケーションを作るには
8-10サンプルアプリについて
Section 9デバイス情報の応用とプロテクト
9-1デバイス情報
9-2アプリケーションのプロテクト
9-3サンプルアプリについて
Section 10起動コードとアプリケーション連携
10-1起動コード
10-2グローバル検索
10-3ビーム(赤外線)
10-4レコードの追加
10-5ウェブビューアの起動
10-6スレッドプログラミング
10-7アラームとアテンション
10-8ノーティフィケーション
10-9サンプルアプリについて
Section 11トラップアプリケーション
11-1Palm OSの機能強化
11-2トラップとは
11-3サンプルアプリについて
Section 12外部メディアのサポート
12-1メモリカードとその種類
12-2VFSマネージャについて
12-3ファイル操作
12-4ディレクトリ操作
12-5カード−本体間のデータベースのコピー
12-6POSEでのVFSのデバッグ法
12-7サンプルアプリについて
Section 13インターネットについて
13-1TCP/IPとは
13-2BSDソケットプログラミング
13-3NTPの実装
13-4WCA(ウェブクリッピングアプリケーション)
13-5サンプルアプリについて
Section 14シリアル通信プログラミング
14-1シリアル通信とは
14-2シリアルマネージャ
14-3シリアル通信のその他の応用
14-4サンプルアプリについて
Section 15デバイスドライバのプログラミング
15-1デバイスドライバとは
15-2ドライバのエントリーポイント
15-3ドライバのオープン/クローズ
15-4ドライバのコントロール処理
15-5ドライバの状態取得処理
15-6ドライバの読み込み/書き込み
15-7サンプルアプリについて
Section 16日本語対応
16-1日本語対応とは
16-2ロケールとは
16-3コードの日本語化
16-4リソースの日本語化
16-5オーバーレイマネージャ
16-6サンプルオーバーレイについて
Section 17Desk Accessory
17-1DA 概論
17-2非イベントハンドリング型DA
17-3サンプルDA の作成(1)
17-4PilRC
17-5サンプルDA の作成(2)
17-6サンプルDA の作成(3)
Section 18次期Palm OS の機能とその対応
18-1待望の次期OS:Palm OS 5
18-2Palm OS 5 と次期プロセッサ
18-3Palm OS 5 の構造
18-4次に来るもの:Palm OS 6 アーキテクチャ
Appendix参考資料
デバイス情報一覧
エラーコード一覧
サンプルアプリソースリスト
Section 17 ソースリスト
付録CD-ROM 収録サンプルアプリ一覧
CodeWarrior for Palm OS Platform Version 8 Demo Edition

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